年齢を重ねると、様々な身体機能の低下が起こります。
加齢が原因の関節痛もその一つと言えるでしょう。
膝や指などに痛みがあると、日常生活にも不自由な事が多いものです。
そんな加齢に伴う関節痛を、年齢によるものだからと、諦めてしまわれている方も多いのではないでしょうか?
しかし、適切な対策を行うことで、関節痛の症状の緩和することが可能です。
こちらでは、加齢が原因となって起こる関節痛の症状、また、中高年の方に見られる関節痛を伴うその他の疾患。
それらの治療法と効果的な予防・対策の仕方についてお話したいと思います。
関節痛と加齢・老化の関係
関節痛は、激しいスポーツや加齢によって、軟骨がすり減ったり、関節リウマチのような疾患など様々な原因で発症します。
中でも、身体の老化に伴って起きる膝・腰などの変形性関節症にお悩みの方は非常に多くなっています。
加齢によって、関節の要とも言える軟骨が摩耗し、クッション機能が低下します。
体重や衝撃を十分に受け止める事が出来ないため、関節の負担が大きくなって炎症を起こします。
我慢して放置することで、骨そのものの変形をきたし、痛みや腫れなど症状が悪化します。
また、関節の痛みばかりか、可動域の低下などを招き、日常生活に支障が出かねません。
加齢による関節痛の痛み・症状とは?
では、加齢に伴う関節痛の場合、どのような痛みや症状が現れてくるのでしょうか?
初期症状・特徴的な症状、原因は?考えられるのはどんな病気なのか?
加齢や老化が原因の関節痛、また、シニア世代の方に起きやすいその他の関節痛を疾病別に解説していきます。
女性に多い?加齢に伴う膝の変形性関節症
変形性関節症は、加齢によって軟骨が脆くなったりすり減る事で、関節に炎症が起き、痛みが生じます。
軟骨は、関節をスムーズに動かしたり、衝撃・重さを受け止める大切な役割をしています。
こうした軟骨のクッション機能が低下する事で、関節に痛みや腫れ、変形などが起こるのです。
変形性関節症は、足首・肩・股関節などにも発症しますが、最も患者さんが多いのは、膝の変形性関節症です。
膝は体重を支える上に、運動や立つ座るなど日常動作の際に、常に負荷が掛かります。
また、畳に正座という日本人のライフスタイルが、膝への負担が大きいことも原因の一つと言えるでしょう。
変形性膝関節症は、40歳半ば以上の女性に多く、その初期症状は、長い距離を歩いたり、運動した後の痛みです。
しかし、しばらく安静にしていたり、湿布等を貼る事で一旦治まります。
症状が進行するに従って、歩き始めに痛みが出たり、階段の上り下りや正座が辛くなるなど、次第に悪化します。
やがて、曲げ伸ばしが不自由になる等、関節機能の低下を招くため、早めの対処・治療が望ましいでしょう。
中高年に見られるその他の関節痛
変形性膝関節症以外で、中高年以上の方に多く見られる関節痛には、次のようなものがあります。
関節リウマチ
免疫異常に起因する、関節の炎症や腫れ、痛みを伴う疾患。
関節痛の他、こわばり、熱感を伴い、進行すると関節の破壊や合併症などの恐れがあります。
患者の大半は、中高年の女性です。
痛風
尿酸値の上昇に伴い、関節に尿酸の結晶が生じることが原因で、痛風発作と呼ばれる足の親指の付け根の激痛と腫れが特徴的な症状です。
中年以上の男性に多い病気となっています。
感染性関節症
細菌・ウイルス感染によって、関節が化膿することが原因です。
炎症により関節が赤く腫れあがり、痛みます。
免疫力の低下しがちな高齢者が発症しやすく、悪化すると関節の変形等を伴います。
四十肩、五十肩(肩関節周囲炎)
加齢により、肩とその周辺組織が炎症し、慢性化することで痛みが生じます。
痛みによって、腕が肩から上にあげられないなど、肩関節の可動域が制限されます。
多くの場合、半年から1年半程度で症状の改善が見られます。
椎間板ヘルニア、変形性脊椎症
背骨の老化、筋力の低下が原因の腰痛です。
特に変形性脊椎症は、50歳以上の患者さんが大半となります。
加齢による膝・腰・指の関節痛の治療法
加齢による関節痛の治療は、保存療法が中心となります。
原因が老化である事から、根本的な治療というより痛みを緩和し、関節の機能を維持する事を目指します。
こうした治療で効果が見られない時は、手術などの外科的な治療が行われます。
なお、リウマチや痛風といった疾患が原因の関節痛の場合は、適切な基礎疾患の治療をする事で症状の改善が見られます。
保存療法
比較的痛みが軽く、日常生活に影響が少ない初期から中期程度までの関節痛には、保存療法が行われます。
薬物療法
一般的に、痛みの緩和には、非ステロイド系の消炎鎮痛剤が用いられます。
痛みが強い場合には、ステロイド剤が使用されることもありますが、あくまでも痛みを取り除く対処療法です。
また、ヒアルロン酸やステロイドの関節内注射が行われることもあります。
非常に有効な方法である反面、場合によっては副作用の懸念もあることから医師とよく相談する必要があります。
リハビリ、運動療法
老化によって衰えた筋肉を強化することで、関節をしっかり支えられるようになり、関節の可動性が高まります。
これにより、関節痛を軽減することが目的です。
理学療法士の指導に従い、その方に適した運動量、リハビリテーションプログラムを行うことが重要です。
温熱療法
関節を温めて血行を促進することで、痛み軽減したり、関節や周辺の筋肉の硬直を和らげます。
加齢による変形性関節症は、温めることで痛みが緩和することが多いですが、腫れや強い痛みがある場合は、患部を冷やすと楽になるでしょう。
手術療法
保存療法を行っても、思ったように症状が改善しない時は、手術療法が行われます。
強い痛みがある、関節に著しい硬直が見られます。
また、複数の関節に炎症・痛みが生じているといった、日常生活に支障をきたすような重度の関節痛の場合は、手術療法の適応となります。
手術方法には、関節鏡視下手術やO脚を矯正して膝の負担を軽減する高位脛骨骨切り術です。
膝関節などが大きく変形してしまった場合は、人工関節置換術が行われます。
加齢が原因の関節痛の予防と対策
加齢による関節痛は、放置すると関節の劣化が進み、症状が悪化してしまいます。
しかし、裏を返せば、関節の老化を防止する事で、痛みの軽減・関節痛の予防に繋がると言えるでしょう。
関節の老化を防ぐ方法をご紹介します。
適度な運動
ウォーキングなどの運動で筋力がアップすれば、関節を周囲からしっかり支えることが出来ます。
体重コントロール
肥満を解消することで、膝の負担が軽くなります。
日常生活の工夫
正しい姿勢の心掛け、高すぎるヒールの靴を履かないなど、関節に負担の掛からない暮らし方をしましょう。
身体を冷やさない
冷えや血流不足は、症状を悪化させるだけでなく、関節痛の原因となります。
入浴、ホットパック、マッサージなど、身体を温める事は、関節痛の改善と予防に有効です。
装具による負担の軽減
杖やギブス、靴の中に入れる足底板、サポーターなど、様々な関節を保護する装具があります。
症状に応じて、これらを利用することで、関節が安定し、負担が軽減されます。
関節痛と加齢のまとめ
加齢による関節痛は、関節や周辺組織の老化が原因で起こります。
適切な治療や対処法を行わなければ、年齢を重ねるほどに、痛みや変形などが進行していきますので、早めに対策を講じましょう。
完全に防ぐことは難しくなりますが、加齢に伴う関節痛は予防が可能です。
関節に負担を掛けない暮らし方や適度な運動、体重コントロールなど、日々のちょっとした心掛けで、関節の健康を守る事が出来ます。
なお、老化以外の原因で、関節痛を伴う病気がいくつもあり注意が必要です。
関節に強い痛みやこわばり、腫れ等を感じた時は、原因を知り、適切な治療を受けるためにも、医療機関の受診をお勧めします。
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